本研究室にて収集したヒト脳機能リサーチリソース・データベースは、国民の貴重な財産であり、広く研究に使っていただきたいと考えています。動物における脳機能においては、薬物の投与、遺伝子改変動物の作成、ウィルス等による遺伝子導入などによって、特定の分子の影響を検討することが可能です。しかし、ヒトの脳機能を分子の側面から検討するためにこのような実験を行うことは、動物実験と違い、倫理的に大きな問題があります。

そこで我々は、ヒトにおいて元々多様性のある遺伝子多型の違いに注目し、その違いによって脳機能における遺伝子の影響を検討することにいたしました。この方法は、多数の被験者においてゲノムサンプルと脳機能データを収集する必要があり、大変困難であるといわれてきましたが、我々は健常者と患者を合わせて3000例以上のリサーチリソース・データベースを確立しました。この健常者は、本人はいうまでもなく、遺伝的二親等以内に精神疾患に罹患した家族だけではなく精神科受診歴があるものも含まれておらず、国内外にて例を見ない質のよいものであります。このリサーチリソース・データベースを用いて、ある遺伝子の多型と脳機能データの関連を検討することによって、その遺伝子のヒト脳における表現型を知ることが可能となります。また、統合失調症、うつ病、発達障害についても同様のリサーチリソース・データベースを保有しています。共同研究に興味のある方は、ご連絡ください。

また本研究室では見学・実習を歓迎しておりますのでご興味のおありの先生方は是非ご見学にお越しください。これまでに、国立精神・神経医療研究センター、岡山大学、富山大学、千葉大学、産業医科大学、北海道大学、九州大学、名古屋大学、京都大学、生理学研究所、慶應義塾大学、神戸大学、奈良医科大学などから見学・実習に来られた実績があります。

共同研究・見学・実習は随時受け付けております。

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大阪大学大学院大阪大学・金沢大学・浜松医科大学・千葉大学・福井大学連合小児発達学研究科附属
子どものこころの分子統御機構研究センター
(大阪大学大学院医学系研究科情報統合医学講座精神医学教室 兼任)

橋本 亮太

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